la giornata:今週のレビュー(セリエA第32節・5/8-9)


第32節の結果(5/8-9)
カリアリ3-1サレルニターナ
エンポリ2-2ヴェネツィア
インテル1-3パルマ
ユヴェントス0-2ミラン
ラツィオ2-0ボローニャ
ペルージャ0-1バーリ
ピアチェンツァ2-0ローマ
サンプドリア3-2フィオレンティーナ 
ヴィチェンツァ2-3ウディネーゼ
第32節のカード(5/15-16)
フィオレンティーナ-ラツィオ
ミラン-エンポリ (以上5/15)
バーリ-ユヴェントス
ボローニャ-サンプドリア
パルマ-ピアチェンツァ
ローマ-カリアリ
サレルニターナ-ヴィチェンツァ
ウディネーゼ-ペルージャ
ヴェネツィア-インテル
◇ ◇ ◇

現在の順位残り2試合の対戦相手―大文字はアウェイ―
65 ラツィオ (FIORENTINA/Parma)
64 ミラン (Empoli/PERUGIA)
55 パルマ (Piacenza/LAZIO)
54 フィオレンティーナ(Lazio/CAGLIARI) 
51 ウディネーゼ (Perugia/EMPOLI)
48 ローマ (Cagliari/VICENZA)
48 ユヴェントス (BARI/Venezia)
43 インテル (VENEZIA/Bologna)
43 ボローニャ (Sampdoria/INTER)
42 バーリ (Juventus/SAMPDORIA)
40 カリアリ (ROMA/Foirentina)
39 ヴェネツィア (Inter/JUVENTUS)
37 ピアチェンツァ(PARMA/Salernitana)
36 ペルージャ (UDINESE/Milan)
34 サレルニターナ(Vicenza/PIACENZA)
33 ヴィチェンツァ(SALERNITANA/Roma)
33 サンプドリア (BOLOGNA/Bari)
20 エンポリ (MILAN/Udinese)
 

◆ ◆ ◆

 今週も先週に引き続きレビューです。セリエAもついに残り2試合。ラツィオ、ミランどちらも譲らぬマッチレースがまだ続いています。
 トップのラツィオが当たったのはボローニャ。ボローニャはUEFAカップ決勝進出をあとわずかのところで逃して以来、緊張の糸が切れたように見えていただけに、ラツィオにとってはそう難しい試合ではないように見えました。しかし、何度か決定機をつかみながら得点できないまま前半が終了。後半開始直前には、ミランがユーヴェを1-0でリードした情報もスタジアムに流れ、にわかに不安が高まります。このいやな空気を一掃したのはアルメイダでした。後半5分、ゴールから30mほどのところでエリア内の混戦からのこぼれ球を拾い、一瞬ルックアップするとそのまま右足インフロントでロングシュート。ボールは左にカーブしながらゴール右上隅に飛び込みました。しかし、ボローニャもここから押し返します。膠着した攻防が続いた後の後半30分過ぎ、カッピオーリが意表をつくロングパスを前線へ。オフサイド・ライン上から左に流れ、フリーでこれを受けたシムテンコフがミハイロヴィッチをかわして打ったシュートは、マルケジャーニの頭上を越えてゴール右隅に飛び込むかに見えました。オリンピコに戦慄が走ります。しかし、ラツィオにとって幸運なことに、ボールは右ポストを叩いてピッチに跳ね返りました。この一瞬がこの試合のピークだったのかもしれません。ここからボローニャは徐々にトーンダウン。43分には、マンチーニの絶妙の縦パスからヴィエーリがきれいなダイアゴナルを決め、とどめを刺しました。
 一方のミランは、最大の難関と見られていたアウェイでのユヴェントス戦を、やはり2-0で乗り切っています。この試合、前半は完全なユーヴェのペース。左サイドからアンリ、ディ・リーヴィオが何度もミランDFを切り崩したのですが、得点には至りません。試合の流れを変えたのは、後半開始直後、モンテーロがヘディングをミスし後方に上がったボールを、飛び出したペルッツィの目前でウェアが頭でカット。ボールはそのまま緩やかな弧を描いてゴールに飛び込みました。この偶然の得点が、試合の流れをがらっと変えました。後半は一転してミランが試合の主導権を握り続けます。試合を決めたのはまたしてもウェアでしたが(19分にボバンのアシストからゴール)、ビアホフが決定的なチャンスを2度にわたって逃さなければ、試合はさらに一方的な結果に終わっていたでしょう。

 さて、残るは2試合。ここまで来ると、1ポイントのリードはぐっと重みを増してきます。ラツィオとしては、ともかく残る2試合を勝ちさえすればいいわけですから、話は明快です。ミランは、カレンダー的にはやや有利とはいえ、2つ勝ったとしてもラツィオが躓くのを待つ以外にはありません。
 ラツィオの次の相手は、ここまで唯一、ホームでの黒星がないフィオレンティーナ。フランキでは13勝3分と圧倒的な強さを誇っており、アウェイの勝ち星が最も多いラツィオといえども、3ポイントをもぎ取ることはかなり困難な仕事です。もし、フィオレンティーナが昨日のサンプ戦に勝って、チャンピオンズ・リーグ出場権をほぼ確実にしていれば、選手たちの頭もヴァカンスに切り替わっていたのでしょうが、この試合を落としたことで、残る2試合を本気で戦わざるを得なくなっており、ラツィオも「お情け」は望めそうにありません。ただ、ラツィオにとって有利な材料は、サンプ戦で退場になったパダリーノ(リベロ)とコイス(中盤の要)、イエローをもらったトッリチェッリ(今シーズン最も活躍している1人)の3人が出場停止で出られないこと。選手層が薄いフィオレンティーナだけに、この欠場が戦力低下につながることは必至です。
 もしラツィオがこの試合を乗り切ることができれば、翌週の水曜日のカップウィナーズ・カップ決勝(マヨルカ戦・バーミンガム)、最終節のパルマ戦まで、一気に走り抜けることも可能でしょう。逆に、これに勝てずミランに追い抜かれることにでもなれば、そのままずるずると無冠のままシーズンを終える危険もないとは言えません。その意味でも、今シーズンのスクデットの行方がかかった最も重要な一戦となることは間違いないでしょう。

 ミランの次節の相手は、すでにB落ちが決まっているエンポリ。しかもホームとなれば、よほどのことがない限り3ポイントは確実、というのが順当な見方です。しかし、エンポリは、ポイントこそ上げられずにいるものの、B落ちが決まってからもまったくテンションを落とすことなく戦い続けており、決して「お客さん」ではありません。さすがにミランが負けることはまずないでしょうが、気を抜くと意外な落とし穴にはまることも…。
 実のところ、最終節のペルージャ戦も、ミランにとってはそう簡単な試合ではありません。昨日のバーリ戦を落としたことで、ペルージャには再びB落ちの危機が迫っています。もしペルージャの残留がホームでのミラン戦に賭かるようなことになれば(その可能性はかなり濃厚)、一見楽勝の試合が一転、大苦戦を強いられることも十分考えられます。
 一方、ラツィオの最終戦の相手・パルマは、すでにコッパ・イタリアを手にしている上に、ラツィオと戦う時点ではUEFAカップをも勝ち取り(相手のマルセイユはラヴァネッリ、デュガリーなどが出場停止)、すでに燃え尽きている可能性大。その意味では、最終節で躓く可能性が高いのはむしろミランの方かもしれません。
 いずれにせよ、次節の結果にかかわらず、最後の最後までスクデットを巡ってギリギリの戦いが続くことは間違いないところ。とりあえずは、今週土曜日16:30からの2試合を注目することにしましょう。

◆ ◆ ◆

 4位までが出場権を得られるチャンピオンズ・リーグですが、この2試合、ユヴェントスとローマが思わぬ連敗を喫したおかげで、この2チームは100%脱落ということになってしまいました。残る2つのポスト(3-4位)を争うのは、パルマ(55)、フィオレンティーナ(54)、ウディネーゼ(51)の3チーム。チームの「格」と現在のポイントから見れば、最初の2チームで決まりのようにも見えますが、実際のところ話はそう簡単ではありません。一番下にいるウディネーゼの残る2試合の対戦相手はペルージャとエンポリ。ウディネーゼのような中堅クラブにとって、チャンピオンズ・リーグは究極の目標といってもいいだけに、そのモティベーションの高さは並大抵ではありません。残留のかかったペルージャは簡単な相手ではありませんが、なにしろアウェイではまだ未勝利。パルマとフィオレンティーナが共にラツィオとの対戦を残していることもあり、もしこの試合で3ポイントを確保できれば、ウディネーゼが俄然優位に立つことは間違いないでしょう。

 チャンピオンズ・リーグの可能性がなくなったユーヴェとローマ(現在共に48Pで6-7位)は、残りひとつとなったUEFAカップのポストを争う羽目に陥っています。7位に終わったチームは、恐怖のインタートト送り。このところガタガタのローマに業を煮やしたセンシ会長は「もしUEFAにいけなければインタートトに出る。もうヴァカンスのことを考えている選手たちはこのことを肝に銘じておくように」と怒りまくっていますが…。
 一方のユヴェントスにとっても、UEFAにも出られないとなるとかなり深刻な事態を招くことは間違いありません。デル・ピエーロの契約問題(これはそのうち改めて取り上げます)を初め、ジダン、ダーヴィッツ、デシャンといった主力選手の去就も含めて、アンチェロッティ新体制に向けての課題は山積。インタートトを辞退してじっくり建て直しを図るか、あえて7月に始動するリスクを冒すか、困難な選択を迫られることになりそうです。とはいえ、チーム状態はローマと比べるとまだ良好。その点では一歩優位に立っているといえそうです。

 この2チームの下にいるインテルボローニャに残されているのは、もはやUEFAのコッパ・イタリア枠をめぐるプレーオフのみ。共にオーナー会長が辞任するというゴタゴタ(今週の「2002CLUB」で取り上げます)があり、ほとんど死に体です。こちらも、負けた方はインタートト送りですが…。

◆ ◆ ◆

 さて問題の残留戦線。ペルージャに勝ったバーリ(42・インテルとボローニャからわずかに1ポイント)は数字上も残留が確定、サレルニターナを下したカリアリ(40)も、事実上残留を勝ち取りました。エンポリに辛くも引き分けて(チームを救ったのはまたしてもレコーバのFK)39ポイントまで上昇したヴェネツィアも残留は濃厚です。

 というわけで、残る3つの降格ポスト回避を巡って争うのは、ピアチェンツァ(37)、ペルージャ(36)、サレルニターナ(34)、ヴィチェンツァ(33)、サンプドリア(33)の5チーム。おそらく残留ラインは39P。あと2試合、死にものぐるいの戦いが続きます。せっかくですから、この5チームの状況をひとつひとつ見ていくことにしましょう。
★ピアチェンツァ:例年通り、シーズン終盤に向けて調子を上げてきており、昨日もローマに2-0。残り2試合はパルマとサレルニターナ。UEFAの決勝直後で気が抜けているに違いないパルマから勝ち点をもぎ取れれば、残留に大きく近づく。いずれにせよ、最終節、サレルニターナとの直接対決が勝負。最後の最後で踏みとどまることに関してはエキスパートだけに…。
★ペルージャ:カレンダー的には最悪。次のウディネーゼ戦(アウェイ)で勝てなければ、状況はさらに深刻になる(最終節はミラン)。ペルージャの残留とミランのスクデットが賭かったとんでもない試合になりそう。実のところ残留はかなり困難。
★サレルニターナ:カリアリとの直接対決を落としたものの、チーム状態は良好。次の試合でヴィチェンツァを蹴落とし、最終節、ピアチェンツァとの直接対決(アウェイ)にすべてを賭けることができれば、残留も不可能ではない。
★ヴィチェンツァ:昨日のウディネーゼ戦を落とした時点で、緊張の糸が切れた印象あり。選手のインタビューも、すでにB落ちを受け入れたような口調。次のサレルニターナ戦で勝てなければそれでアウト。降格はほぼ確定か。
★サンプドリア:皮肉なことに、この5チームでもっとも好調かつ戦力的にも優位にあるのがサンプ。死にものぐるいの戦いでフィオレンティーナを下し、残留に望みをつなぐ。残り2試合(ボローニャ、バーリ)に勝てば39ポイント。ティフォージが全く抗議もせず、全面的にチームを支えていることも強み。奇跡は起こるか!?

◆ ◆ ◆

 こちらも佳境に入ってきたセリエB。今節も引き分けに終わったナポリは、どうやら本当に脱落してしまったようです。3位グループからレッチェが一歩抜け出した格好ですが、残りはまだ5試合もあり、まだまだわかりません。次節は直接対決がなく、上位陣はいずれも下位との対戦。ここで取りこぼしたチームが脱落することになりそうです。セリエAが終わったらBももう少し詳しくとりあげようかと思っていますので、お楽しみに。ちなみに、クレモネーゼはC1落ちが確定しています。

セリエB順位表(第33節まで)
59 ヴェローナ
58 トリノ
56 レッチェ
54 アタランタ
54 トレヴィーゾ  
53 レッジーナ
53 ペスカーラ
52 ブレシア
47 ナポリ
42 ラヴェンナ
41 ジェノア
40 モンツァ
40 キエーヴォ・ヴェローナ
37 チェゼーナ
37 フィデリス・アンドリア
36 コセンツァ
35 テルナーナ
32 ルッケーゼ
28 レッジャーナ
20 クレモネーゼ


31a giornata

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