ゾフ監督、代表合宿に26人を召集(5/23)
22人に絞りきれず。焦点は中盤と前線

 ポルトガル戦を終えた時点で22人の召集メンバーはほぼ固まった、というのが大方の見方だったのですが、実は、ゾフ監督にはまだ迷いがあるようです。カンピオナートが終わった直後、5/16に発表された代表合宿の召集メンバーは26人。5/22から6/1まで、コヴェルチャーノで行われている合宿を通して、ここから4人をふるい落とすことになります。
 召集された26人は以下の通り。

GK:ブッフォン(パルマ)、トルド(フィオレンティーナ)、アントニオーリ(ローマ)
DF:カンナヴァーロ(パルマ)、マルディーニ(ミラン)、ユリアーノ、フェラーラ(ユヴェントス)、ネグロ、ネスタ、パンカロ(ラツィオ)
MF:アルベルティーニ、アンブロジーニ(ミラン)、フィオーレ(ウディネーゼ)、ディノ・バッジョ、フゼール(パルマ)、ディ・リーヴィオ(フィオレンティーナ)、ペッソット、コンテ、ザンブロッタ(ユヴェントス)、ディ・ビアージョ(インテル)
FW:ヴィエーリ(インテル)、F.インザーギ(ユヴェントス)、デル・ピエーロ(ユヴェントス)、トッティ、デルヴェッキオ、モンテッラ(ローマ)

 GKでは、ペルッツィが予想通り(?)召集を辞退し、替わりにアントニオーリ(ローマ)が第3キーパーとして呼ばれました。パリウカはすでに代表から引退“させられて”おり、マルケジャーニは衰えが明らか、となれば、まあこれが妥当な選択といえないこともありません。トゥルチ(ウディネーゼ)でもよかったような気はしますが、どっちにしても出場機会はないでしょうし、どんぐりの背比べには違いありません。
 DFは、合宿の結果によっては4-4-2に戻す可能性も踏まえて、左右両サイドができるSBのパンカロを「保険」として加えたという感じでしょう。順当に行けば、ここから彼が落ちた6人が最終メンバーということになるはずです。
 MFは最大の激戦区。ゾフ監督は、ディノ・バッジョ、ディ・リーヴィオというベテラン2人をあえて召集し、チャンスを与えています。ディ・リーヴィオはある意味では意外な選択ですが、中盤ならどこでもできる(今シーズンはセントラルMFとしてもいい働きを見せました)、戦術的な柔軟性が高い、経験豊富であるなど、この手の大舞台では「ジョーカー」として頼りになる存在となりうることも確か。この10人から2人が外れることになるわけですが、ディ・リーヴィオは案外最後まで残ることになるかもしれません。当落線上にいるのは、彼に加えて、ディノ・バッジョ、アンブロジーニ、ディ・ビアージョといったあたりか。
 FWはS.インザーギが外され(「何でスクデットを獲ったおれが外されてロマニスタが2人も入るんだ」と不満たらたら)、モンテッラとデルヴェッキオの2人が最後のポストを争うことになりました。ヴィエーリは、先日のコッパ・イタリアでピッチに戻ってきており、今日(23日)行われるパルマとのプレーオフには先発出場の予定。一応間に合った、という感じでしょうか。2年前のデル・ピエーロよりはましですね。

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イタリア2-0ポルトガル(4/29)
収穫あり。22人のメンバーもほぼ固まる

 26日にレッジョ・カラーブリアで行われたポルトガル戦は、2-0でイタリアの勝利に終わりました。この試合は、確か5/3にWOWOWで無料放送されるはずなので、どんな試合だったか、詳しいことはそちらを観ていただく方が早いと思うのですが、ひとことでいえば、まだまだ十分とはいえないまでも、内容的にはここ数試合と比べて明らかな進歩が見られた試合、といっていいでしょう。少なくとも、DFラインからのロングパスに頼らず中盤から攻撃を組み立てていこうという意図がはっきりと見られたこと、そしてその組み立ての核としてフィオーレが使えるメドが立ったことは、非常に大きいと思います。逆に、守備の局面では、珍しく高めの位置からプレスをかけにいったこと、DFからもしばしばひとりが中盤の組み立てに加わろうとしたことなどから、けっこうばたばたする局面がありましたが(FW不在のポルトガルに助けられた格好でした。そうでなければ1-2点喰らってもおかしくなかった)、まあ、これは修正の効く範囲内でしょう。

 この試合はゾフ監督にとって、欧州選手権の召集メンバー22人を決めるための最後のテストでした。あとは、本番直前のノルウェー戦(6/3・オスロ)を残すだけ。これで、イタリア代表の骨格ははっきり固まったと言っていいでしょう。というわけで今回は、その予想召集メンバーをポジション毎に見ていくことにしましょう。

GK:ゾフ監督は、ポルトガル戦の前にはっきりと、GKはブッフォン(パルマ)、トルド(フィオレンティーナ)、ペルッツィ(インテル)の3人を召集する、いまのところこの3人に序列はない、と語っています。当然、これで決まったかのようにも見えたのですが、ポルトガル戦の翌日、ここ1年近く代表の試合に召集されていないペルッツィ(このところはいつもブッフォンとトルドが呼ばれていた)が「ベルギーまで観光客をやりに行くつもりはない」と言い出して物議をかもしています。96年の欧州選手権、98年のフランスW杯をともに故障で棒に振ったものの、コンディションさえ万全ならば、安定感はまだまだトップレベル。国際舞台の経験も含めて、代表にとって貴重な人材であることは確かなのですが、本人としては、第3キーパーとして呼ばれることはプライドが許さない、ということなのでしょう。でもまあ、一方では、ペルッツィがいなくてもゾフ監督はそう困らない、というのも事実です。

DF:今回のポルトガル戦で、ゾフ監督は本番も3-4-1-2(あるいは3-5-2)をベースに行く、という方針を固めた模様。となると、召集メンバーは6人が妥当なところです。レギュラーは、カンナヴァーロ(パルマ)、ネスタ(ラツィオ)、マルディーニ(ミラン)の3人で決まり。試合中に4-4-2にシフトする可能性も考えると、控えには、できればCBとSBが両方できる選手を1人か2人入れておきたいところです。というわけで、今のところ有力なのは、ユリアーノ、フェラーラ(ユヴェントス)、ネグロ(ラツィオ)の3人。ユリアーノは純粋なCBですが、あとの2人は右SBもできますから、この6人で十分カバーできる格好です。主な落選組はパヌッチ(インテル)、パンカロ(ラツィオ)の右SB2人。

MF:枠は8人。ここが一番の悩みどころですが、今回のポルトガル戦でザンブロッタとフィオーレが使えるメドが立ったのが大きいところです。レギュラーは、右からフゼール(パルマ)、コンテ(ユヴェントス)、アルベルティーニ(ミラン)、ペッソット(ユヴェントス)、そして、トップ下というよりは上がり目のセントラルMFといった方がいいポジションでプレーするフィオーレ(ウディネーゼ)。アウトサイドの控えにはザンブロッタ(ユヴェントス)がほぼ確定といっていいでしょう。残るふたつのポストを争うのが、アンブロジーニ(ミラン)、ディ・ビアージョ(インテル)、タッキナルディ(ユヴェントス)、ディ・フランチェスコ(ローマ)あたり。順当に行けば最初の2人が当選ということになりそうです。その他の主な落選組は、ディノ・バッジョ(パルマ)、ジャンニケッダ(ウディネーゼ)、ヴァノーリ(パルマ)といったところ。個人的には、左サイドで攻撃的に振る舞えるヴァノーリには入ってほしいところですが、ゾフ監督としては、ザンブロッタが左右両サイドで使えるということもあって、むしろ中盤の底で働く守備専業の選手(アンブロジーニ)の方を優先したいようです。若いガットゥーゾ(ミラン)、バローニオ、ピルロ(レッジーナ)は、5月末からスロヴァキアで開かれるU-21欧州選手権で主力として頑張ってくれるでしょう。

FW:残る5つがFWの枠。ヴィエーリ(インテル・回復を祈りましょう)、デル・ピエーロ、F.インザーギ(ユヴェントス)、トッティ(ローマ)の4人はまず確定。最後のひとつを巡る争いが熾烈です。候補は、デルヴェッキオ、モンテッラ(ローマ)、S.インザーギ(ラツィオ)。キャラクターとプレースタイルから見て、プリマ・プンタができるデルヴェッキオがやや有利、というところでしょうか。最近故障がちのキエーザ(フィオレンティーナ)、クラブでもほとんど出場機会のないR.バッジョ(インテル)は落選が確定。ゾーラ(チェルシー)、ディ・カーニオ(ウェストハム)、シモーネ(モナコ)といった、海外のクラブで大活躍している選手も、残念ながらゾフの目には止まらなかったようです。

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ポルトガル戦メンバー発表(4/23)
故障者続出でインザーギ兄弟の2トップか?

 ずっとお休みしていた「イタリア代表情報」ですが、この間、アッズーリはスウェーデン(1月末)、スペイン(3月末)と2つの親善試合を戦い、1勝1敗。とはいえ、内容的にはどちらもまったく誉められたものではありませんでした。スウェーデン戦は1-0で勝ったものの、得点はデル・ピエーロのPK。スペイン戦はやられっぱなしの0-2(詳しいレポートは「2002CLUB」の連載で取り上げましたので、そちらをご参照下さい)。
 欧州選手権予選終了後、ゾフ監督はセリエAの多くのクラブと同じ3-4-1-2システムを採用し(以前は4-4-2)、テストを繰り返していますが、今のところ組織としてはまったくといっていいほど機能していません。これは4-4-2でも同じことだし、親善試合は月曜日に集まって水曜日に試合をして解散、というスケジュールですから、練習できちんとメカニズムを作り上げる時間が全くない状態なので、まあ、仕方ないといえば仕方ないところです。今回も、日曜召集で水曜が試合というタイトなスケジュール。あまり大きな進歩は期待できそうにありません。本番でどれだけやれるかは、カンピオナート終了後の合宿次第、というところではないでしょうか。
 さて、今回の召集メンバーですが、例によって故障者が多く、ベストメンバーとはとても言えない状況です。唯一の見どころは、前回に続いてインザーギ兄弟が共に召集されていることくらいでしょうか。

GK:ブッフォン(パルマ)、トルド(フィオレンティーナ)
DF:カンナヴァーロ(パルマ)、ネグロ、ネスタ、パンカロ(ラツィオ)、ペッソット、ユリアーノ、フェラーラ(ユヴェントス)
MF:アルベルティーニ、アンブロジーニ(ミラン)、フィオーレ(ウディネーゼ)、コンテ、ザンブロッタ(ユヴェントス)、ヴァノーリ(パルマ)、ディ・ビアージョ(インテル)、ディ・フランチェスコ(ローマ)
FW:F.インザーギ(ユヴェントス)、S.インザーギ(ラツィオ)、トッティ、デルヴェッキオ(ローマ)

 主な故障者は、マルディーニ(ミラン)、フゼール(パルマ)、ヴィエーリ(インテル)、デル・ピエーロ(ユヴェントス)というところ。主な落選者は、ペルッツィ(インテル)、ジャンニケッダ(ウディネーゼ)、モンテッラ(ローマ)、キエーザ(パルマ)といったあたりでしょうか。ペルッツィはこのところまったく呼ばれておらず、レギュラーの座は完全にブッフォンのものになったと見てよさそうです。
 試合は26日水曜日に、レッジョ・カラーブリアで行われます。最近、代表の試合会場は南イタリアばかり。これは北でやると客が入らなくて困ってしまうからです。情けない話ですが、これが今の代表を巡るイタリア国民の空気だというのは否定できない事実です。

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